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アーカイブ: 2007/01/23

戦争犯罪、愛国心 二題


中共が嬉しそうにアメリカによる旧日本軍の細菌戦等に関する機密文書の公開を報じてます。
「これらの文書は、日本による細菌戦実験と細菌攻撃、および南京大虐殺事件を立証するものだ。」と、決めつけてるところがまた香ばしい(細菌攻撃って、そりゃアンタ等じゃないの?)。

米国、日本の「731部隊」と南京大虐殺を再度立証

米国の「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府記録に関する省庁間作業部会」はこのほど、第2次世界大戦中の日本の戦争犯罪に関する10万ページ余りの文書を機密解除したと発表した。これらの文書は、日本による細菌戦実験と細菌攻撃、および南京大虐殺事件を立証するものだ。

これらの機密解除文書は、戦略サービス局・中央情報局・国務省・陸軍情報局・連邦調査局など米国の複数の政府機関が「ナチス戦争犯罪・日本帝国政府情報公開法」に基づき、各自の機密文書を全面的に調査した結果得られたもので、太平洋戦争および戦後の米日関係などの内容が含まれる。

同作業部会は米議会の関連法案に基づき、1999年に設置。現在までに約800万ページの文書を機密解除した。今回機密解除された文書は1945年前後の4年間に集中し、その大部分は「731部隊」の細菌戦研究に関する内容で、1937年12月に起きた南京大虐殺事件にも触れている。

特に注目されるのは、「731部隊」生物兵器計画の中心的責任者である石井四郎が、1947年6月に最高機密文書である細菌戦の研究報告を米国側に渡すことと引き換えに、身の安全を確保したことを立証している点だ。

同作業部会は新たな機密解除文書のほか、「日本の戦争犯罪記録の研究」を発表した。同書は、研究者が国立公文書館所蔵の太平洋戦争関連資料を調査する際の助けとなる。


これは先に産経が報じた「旧日本軍「細菌戦研究」 米、機密文書を公開」の中共版記事と言えます。産経記事によると、この文書解析は中国系専門家も加わり、日本の戦時犯罪を立証する視点で行われたそうですから、相当な偏光フィルターを通ってそうです。

それでも、産経記事では、
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IWG(米政府の関係機関で構成された記録作業部会)では「慰安婦問題」を裏付ける文書も探したが、「目的を達せず、引き続き新たな文書の解析を図る」と述べるなど、調査では証拠が見つからなかったことは認めている。
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と述べてます。

証拠が見つからなかったとはどの問題のことか? 文脈から観ると、慰安婦問題のみのようですね。まぁそれは当然のこととして、全文を見ても細菌戦実験の証拠はあったようですけど、IWGにしてみれば「悪魔の飽食」にあるような、いわゆる陰惨な人体実験の決定的証拠でも出てこれば、嬉々として喧伝するはずなのですが、どうもそれに関する記述が無いようですのでこれも限りなく怪しいんじゃないですかね。それは残念!と言ってもいいのかな?
どっちにしても、一度、関連の原文を読んでみたいところです。

どっちの記事にもある「ナチス戦争犯罪・日本帝国政府情報公開法」は2000年にアメリカで成立した法ですが、2001年に朝日新聞のアジアネットワークが掲載した記事「「戦争犯罪」新史料探る-米国内の動向-」を観ると、どうもこの時点(2001年)から膨大な戦争犯罪を記録した文書とやらの調査を開始したようです。

かれこれ6年掛けて、731部隊が細菌(戦?)の研究をしていたことと、石井四郎中将が米軍に(保身のために?)研究成果を渡したことが立証されたに過ぎないとは・・・通りで記事が舌っ足らずな訳ですな。

細菌の研究自体はプロセスに非人道行為でも行わない限り、別に戦時犯罪にはならないでしょうし、石井氏がアメリカに研究成果を保身(これも怪しいが)のためとはいえ渡したことだって、単なる米国側の引き渡し要求なだけで内容が必ずしも疚しいことの証明にはならないと思いますよ。

「細菌に侵された200人以上から採取された病理学上の標本スライド約8000枚」にしても、普通、ただの組織(ティッシュ)サンプルでしょうから、それを直ちに悪魔の人体実験に結び付けることなど出来ないし、隠蔽したのも、敵国に利用されれば危険な軍事機密を含んだ研究成果を渡さまいとした当たり前の行為ではないでしょうか(保身とはちょっと違うような気がします)。

牽強付会で文書を弄くり回して解釈しても、精々この程度ってことでしょうかね。と云うより、そもそも、これって戦争犯罪なんですか?

で、人民日報さん、南京大虐殺も再度立証と書いてあるんですけど、その証拠は文書の何処に(書いて)あるんですか?


次にほんのちょっとだけ、「愛国心」について。
先頃、文化勲章をお貰いになった瀬戸内寂聴さんが、名誉館長を務める宇治市源氏物語ミュージアムで行われた講演の中で、「愛国心」について語ったそうです。
その関連部分を抜粋してみましょう(名誉館長の寂聴さん 「愛国心」語る、京都新聞 電子版)。

また、安倍晋三首相が唱える「美しい国」や「愛国心」論争を引き合いに、「今ある文化遺産の源氏物語を国民に読んでもらうべきだ。
読めば日本の文学がいかにすばらしいか分かり、若い子も日本に対する誇りを持つと思う。誇りが持てる故郷であれば愛さずにはいられない。愛国心は外から押しつけるものではない」と話した。


ふむ、「愛国心は外から押し付けるものではない」・・・まさにその通りなんですが、「今ある文化遺産の源氏物語を国民に読んでもらうべきだ。」と云う”べき行為”自体が、人によっては貴方の仰る”押し付け”と感じたら、どうするんですか?

いえ、それが間違っていると云うわけではなくて、つまりはそういうことなんです。
寂聴氏の言われる「日本に対する誇りを持てるような」精神が自然に醸成されていく、そうした雰囲気を作ってあげる教育を真の愛国心教育と呼ぶのだと思いますよ。そこに「強制・押し付け」の言葉はありません。
寂聴氏は多分、こういう教育を「強制」とは捉えてないと思います。

安倍総理が愛国心をどの様に考えているのかは正確には分かりませんが、今まさに行おうとしている教育は上記のような教育であって、それを「愛国心を強制する教育」と呼ぶ人達は見事なまでの自家撞着ぶりで自己矛盾したことを平気で言うわけです。

寂聴氏は筆者の言っている意味が解るかな?



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