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アーカイブ: 2006/08

北朝鮮,地下核実験の可能性は50-50だそうです


アメリカのスパイ(偵察)衛星によると,北の核施設とされる吉州,豊渓里(プンゲリ)で疑わしい動き(地下核実験か?)があったそうです。
この手の情報はここ数年は毎年,伝えられていますが,先月に派手な打ち上げ花火があったばかりだけに今回はかなり信憑性が高いのかもしれませんね。
北朝鮮で地下核実験準備の兆候か・米ABC報道

米ABCテレビは17日、米政府高官の話として、同国が北朝鮮による地下核実験準備の兆候を察知したと報じた。北朝鮮北東部にある豊渓駅(プンゲヨク)の地下施設周辺で「不審な車両の動き」を確認した。
同テレビは「実験の現実的な可能性があるというのが情報機関の見方」とする国務省高官の発言を紹介。ホワイトハウスも今回の情報を把握しているという。
 同テレビによると、米情報機関は北朝鮮の地下施設近くでケーブルを巻き付けた大きなリールが車両などから降ろされたことを察知した。ケーブルは地下実験施設と観測施設をつなぐ目的に使われる可能性があるという。豊渓駅は核関連施設があるとされる豊渓里(プンゲリ)の鉄道駅。

以下はこのニュースの元ネタ(N. Korea Appears to Be Preparing for Nuclear Test)の抜粋です。あるアナリストによると,今回の可能性は年末まででフィフティ・フィフティだそうです。意外ともっと高かったりして。
"It is the view of most in the community that there is a 50-50 chance North Korea will conduct a nuclear test by the end of the year," said one analyst.

同記事によると,米政府高官はこの核実験が韓国や日本の核開発を勢いづけることを恐れているそうです。日本はともかく,韓国は逆に可成り喜びそうな勢力が実権を握ってたんじゃなかったっけ?
先月の見せ物は短距離スカッド型ミサイルの命中精度の誇示はできたものの,肝心のアメ向けのテポ2は全く軍事的プレゼンスを示せなかったことから,主導権を握っているとされる軍としては早いとこ名誉回復したいでしょうね。常識的に考えれば余計に火勢を強めるだけなのに,そこはナナメ上の北のことですから,引き返せない崩壊への道を辿ることが予想できます。
実際の実験としては9月9日の建国記念日の可能性が高いそうですが,事前通告の有無によって異なる対応が考えられます。
北は地下核実験も禁止したCTBTを批准してませんので,自国の領土内で事前通告を行った上での実験なら周辺国及び米国にとっては新たな制裁は行いにくいことでしょう。それに,こうした核実験は一番の懸念事項である「核弾頭」の開発には直接的に関与するものではありませんしね。
まぁお行儀の良い北のことですから事前通告などしないでしょうが・・・逆に平壌放送辺りで嬉しそうに自慢するのでしょう。

ただ,核実験そのものは既にパキスタンと共同で1998年に行っているとの報道もあります(毎日記事”パキスタン核実験:98年、北朝鮮と共同実施 韓国誌報道”から抜粋)。
18日発売の韓国誌「月刊朝鮮」9月号は、パキスタンが98年5月に実施した核実験は北朝鮮と共同で行われ、「北朝鮮は核爆弾を製造するデータを集めた」との北朝鮮元政府高官(韓国亡命)の証言を報じた。
両国の共同実験疑惑は04年に米紙ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズが伝えたが、北朝鮮の元政府高官が疑惑を裏付ける証言をしたのは初めて。

この情報が正しいとすれば,北は保有する核爆弾の爆縮データをある程度,予め持っていることになりますので,核実験そのものは割とスムーズに行えるのかもしれません。北の保有する核はプルトニウムタイプと云われています(パキスタンの実験した核はウランタイプ)。プルトニウムタイプの核(長崎型,小型化できる)は核実験が不可欠です。そういう意味では,保有データに基づいて自分の力で核爆発させてみたいと考えているのではないかと思われます。



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ベネズエラという北援助国


筆者は殆どベネズエラという国を意識したことがなかったのですが,現大統領のチャベスは強烈な反米左翼なんですね。しかも,世界で第3位の石油産出国でもあるので,それを盾に世界に「反米同盟」を作ろうとしているとの推測があります(石油で世界を多極化する南米のチャベス)。最近の原油価格高騰で発言力が増してますからね,ちょっと調子に乗っているのでしょう。
反米気質なのは別に構わないのですが,もうちょっと組む相手を選んでくれませんかね。
この国のランヘル副大統領は先の北朝鮮によるミサイル乱射を擁護していました(記事抜粋)。
ベネズエラのランヘル副大統領は6日、北朝鮮のミサイル発射について、「北朝鮮は他の国と同様に武器の実験、開発を行う権利がある」と述べ、北朝鮮の立場を擁護した。  また、「なぜ北朝鮮はだめで、米国は良いのか」と主張した。

何処かのサヨクさんや何とか総連さんと言っていることは同じですね。この記事にもありましたが,チャベス大統領が北(イランもだが)を訪問する意向を示しているそうです。最新のこの記事を観ると,その時期はすぐそこに来ているのでしょう・・・行かなくていいですから。
ベネズエラ:北朝鮮に石油輸出の用意 副大統領が表明

南米ベネズエラのランヘル副大統領は北朝鮮に石油を輸出する用意を表明した。AP通信が16日伝えた。実際に石油が北朝鮮に売却されれば米国などの反発を招くのは確実だ。
 反米左派政権のランヘル副大統領は北朝鮮への石油輸出の可能性について「何も特別なことではない。石油を買ってくれる国に我々は売るだけだ」と語った。ベネズエラのチャベス大統領は北朝鮮との連携を強めるため同国を訪問する計画を明らかにしている。

チャベスのような人は,アメリカに賛同する国々は「良い国」で,そうでない国々は「悪い国」なんだという二元論的固定思想が気に入らないのでしょう。なので,アメリカに逆らう国にはシンパシーを感じるのだと思います。
国というものに絶対的な善悪などあろうはずもありません。国は国益や体制に応じて日々を営んでいるだけであり,それが関係国にとって有益ならば「良」,害になるならば「悪」と相対的に見なしているだけだと思います。まぁ人間の尊厳や普遍的権利を踏みにじっているような国は「悪」と見られても仕方がないのですが。

北朝鮮という国は前者で考えても,後者で考えても「悪」と見なせると筆者は考えてますので,ベネズエラには余計な協力をしてこれ以上,金正日政権を長らえさせるようなことはしないで欲しいと思っています。
この記事に依ると,石油を北に買って貰うと云うよりも弾道ミサイルとのバーター取引を目論んでいるらしいので尚更困りますね。ベネズエラに北の弾道ミサイルが導入されればテポ1でアメリカ国内が射程に入ってしまう,となると当然のことアメリカも黙ってないでしょう。
どうせ,裏では中共辺りが蠢いているような感じです。



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ロシアの言い分は正しいのか?


昨日,速報で入ってきた北海道根室沖のロシアによる漁船拿捕事件ですが,色々と分かってきたようです。
事件の責任は「日本側の密漁」 露外務省が声明

ロシア外務省は16日、北方領土の貝殻島付近で起きたロシア国境警備艇による日本漁船の銃撃・拿捕(だほ)事件で、死亡者に対する哀悼の念示すと同時に、事件の責任は「ロシアの領海」で密漁を行っていた日本漁船と、そうした密漁行為に目をつぶる日本政府の側にあるとの声明を発表した。
 さらに、ロシア国境警備庁は同日、事件の概要を公表し、「ロシア領海内を無灯火で標識も掲げず航行する国籍不明の船が停船命令に従わず、日本方面に逃走を試みたため警告射撃を行った」と発砲の理由を説明し、銃撃を正当化した。
 同庁によると、先月20日ごろ、国籍不明の漁船がロシア領海を侵犯しているとの情報を得て同庁の警備艇が出動。16日未明、水晶島付近で漁船を発見し、ゴムボートで近づき、信号弾や無線で停船を命じたが、停船せず、反対に体当たりしてきた。そのため、船の進路、船尾、上方に向けて2度にわたりカラシニコフ自動小銃で威嚇射撃し停船させた。1回目の銃撃後、漁船は、カニやタコ、漁具を海に投棄。漁船に銃弾の貫通痕も損傷もないという。

これが全て本当なら,犠牲者のことは別としてロシアの主張は正しいことになります。国際社会の現実は甘いものではないし,逆に日本側が主体になっていたならば,我々は当然の行為だと叫ぶでしょう。ただし,これはロシア側の言い分ですから,そのまま「はい,そうですか」と言うわけにはいかないのも事実です。

問題点は「警告が正当な手段に基づくものなのか」,「本当に密漁なのか」,「そこは本当にロシア領海なのか」の3ポイントでしょうね。

最初のポイントは,現時点では検証のしようがありません。たとえ,拘留者が帰ってきて何かを話したとしても,それが全て正しいものかどうかも双方の言い分を手繰りながら検証しなくてはなりませんしね。
二番目のポイントについては,拘留者が密漁であったことを一部供述しているようです(「密漁供述」とロ検察 訴追なら長期拘束も吉進丸)。また,この海域は北海道海面漁業調整規則によってカニ漁は禁止区域になっていたそうで,しかも中間ラインというものがあって,それによると貝殻島周辺はロシア領になるとのことです。
さらに,この漁船の船長である坂下登氏は過去にレポ船(*1)の容疑(実際は関税法と検疫法違反)で検挙されているそうですから,余計に密漁の疑いが濃くなってしまいます。
*1 レポ船とは、ロシア(ソ連)国境警備隊等から、拿捕等の際に働き掛けを受け、又は自ら進んで、我が国の政治、外交、防衛の情報や金品をロシア側に提供する見返りに、ロシアが実効支配している北方領土周辺海域において、ロシア側の承諾の下に、安全に操業できることを認められた漁船をいう。
http://www.npa.go.jp/kouhousi/biki2/sec02/sec02_0701.htm

拿捕された3人は船長で根室湾中部漁協組合長の坂下登さん(59)=同市温根沼(おんねとう)、甲板員、川村昭充(あきよし)さん(29)=同市明治町、同、紙屋春樹さん(25)=同市昭和町。ロシア当局は坂下さんらの取り調べを始めた。
 昭和55年1月、「第18和晃丸」の船長だった坂下さんは、ソ連(当時)国境警備隊の指示で、日本の情報や露文タイプライターなどの物品をソ連側に提供し、見返りに北方領土海域での安全操業の保証を得ていたレポ船事件で、北海道警に北海道海面漁業調整規則違反容疑などで摘発され、根室簡裁で罰金20万円の判決を受けている。このため公安当局も今回の拿捕に関心を寄せている。
 第1管区海上保安本部(小樽)によると、吉進丸は16日午前0時ごろに根室半島の花咲港を出港、同日午前10時ごろ戻る予定だった。貝殻島は根室半島の先端の納沙布岬の沖3・7キロ。岬と島の間には北海道海面漁業調整規則に基づき、「中間ライン」が引かれており、貝殻島はラインのロシア側。ロシアと地元漁協はコンブ漁の協定を結んでいるが、カニかご漁は認められていない。 
吉進丸は北海道が定める海域での花咲ガニの操業許可を得ていたが、中間ラインを越えていたらしい
。根室海上保安部は巡視船など2隻を出して、操業海域や拿捕・銃撃があった場所などの情報収集を行った。

こうなってくると,結構日本政府としては苦しい展開であることは確かです。まぁ過去に似た犯罪歴があったからといって,今回も同じことをやっていたことの証明になるわけではありませんので,そこは留保しなければなりません。



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25万8千人,やっぱり良いことですよ


筆者などは非常に単細胞でありますので人で埋め尽くされた靖国の参道を見ると,思わず「やったぁ」と相成ってしまいます(祈り途切れぬ波 過去最高の25万8000人が靖国参拝)。
波及効果と云いますか,右から左から或いはもっと外側から波を起こし,それを小泉総理言うところの”この問題を大きく採り上げようとする勢力”が増幅させてくれた結果のようです。最近のこうした現象はマスコミの意図とは裏腹な方向性をもって進行していくことが特徴的でありまして,嫌中・嫌韓などといったものはこれの最たる典型といったところでしょうか。
記事にもありますが,最近の参拝者における若者の比率が多いことがネット世代が如何に近代史を教えられてこなかったか,ということを如実に物語っているのかなとも思います。靖国に眠るご英霊の方々も,まさか敵国の軍事技術から派生したインターネットがわが国の正常な精神復興に一役買っていることをお知りになって,さぞや苦笑されていることでしょう。

昨日,参拝した25万8千の人々のうち,どれだけの人が真剣に英霊に詣られたのかは分かりませんが,兎にも角にも,これが切っ掛けとなって少しでも「日本のあり方」を考えてくれるようになれば,大変喜ばしいことであります。
左側から観れば「枯れ木も山の賑わい」と揶揄したくもなるでしょう,お隣の国から観れば「戦争神社に集う日帝軍国主義者ども」とも映りましょう,どんどん刺激してやりましょう。それが反って自らに風穴を開けることに繋がるんですから。


この時期は本当に「あの戦争とは何だったのか?」系の番組が多いですね。
いわゆるA級戦犯が既に空虚な言葉であることがばれると,今度はやれ日本自身による清算が済んでないだの,やれ国際的にはまだ犯罪者だの,手を変え品を変え彼らを貶めようとするNHKをはじめとするバカたれTV局。そうやって彼らだけをスケープゴートにして,自分は高見に立って世の右派を攻撃したがるさもしい根性。
戦時中,やたらに戦意を煽った罪はいいのか? 責任というならば,是非とも”death by hanging”以上の刑を自ら処してみよ!
彼らだって歴史の被害者なのかもしれない,そんな風に考える人間がいても別に良いでしょ。


いきなり厳しい現世へ,漁船拿捕:露警備艇が銃撃、乗組員1人死亡 貝殻島付近
記事によると,「銃撃現場は貝殻島付近の日本領海内だったとの情報もあり、それが事実なら日露間の外交問題に発展する可能性がある。」とのことですが,詳細は未だ分かりません。
こういう時期に限って,戦後お座なりにしてきた箇所に問題が起きるものですね。
それにしても,目立たない反日国,ロシアとは・・・北方領土問題がまた俎上に上るようになるかもしれません。もし本当に日本の領海内ならば侵略行為でしょ。今後の日本政府の対応を注視します。



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松平元宮司に感謝したい,しかし勝てるだろうか?

  • 2006.08.15 Tuesday
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小泉総理が初めて公約通り,本日8月15日,靖国神社に参拝しました。
これまでの色々な思いを抜きにして,国に殉じた英霊の方々を慰霊し,尊ぶという至極本質的な行為を黙々とこなしてくれた総理に初めて拍手したいと思いました。筆者はいつも小泉総理の批判ばかりをしていますが,物事は是々非々で観ているつもりです。正しいことをしたと思う時には評価すべきでしょう。今日はそう感じました。

神道形式に依るお参りはしなかったこと,公的か私的かを暈かしたこと,等は中・韓への配慮というより国内の憲法論議を避けるためと観た方がよいでしょう。中・韓の抗議や批判など,はっきり云って「内政干渉」の一言で済むことです。しかしながら,国内での憲法論議は天皇陛下のご親拝問題と絡んで,これからの靖国神社のあり方を検討する上でも非常に重要な案件を含んでいます。小泉総理がその事(陛下のご親拝)を意識したかどうかは別として,できる限り,政教分離原則違反と見られないように振る舞ったとみて良いのではないかと思います(参考:NIKKEI NET”首相Q&A (15日)”)。

勿論,筆者は天皇陛下や総理大臣が堂々と靖国神社に公式参拝できる日が来ることを願っています。ですが,昭和50年に内閣法制局が出した見解である「首相の公式参拝は憲法違反の疑義が濃厚」がある以上,総理自らがそれに抵触するような行為や言動を避けることは致し方ないのかなとも思うわけです。
逆に,敢えてそれを行ってしまうというのも手法としてはアリかとは思いますが,それによって,もし憲法違反との判決が為されてしまっては,それこそ最も大事な天皇陛下のご親拝が永久に閉ざされてしまいかねません。ですから,まずこの忌々しい「憲法違反かもしれない」というトゲを抜くことが先決事項として配慮されることはそれ程間違っているとは思えません。こうした論議はまさにこれから行うべき重要な課題で,できもしない分祀論より優先事項だと思っていますから。

富田メモのせいで,天皇陛下のご親拝が叶わぬのはいわゆるA級戦犯が合祀されたことのみが原因であるとの風潮が出てきています。筆者はこれを相乗要因とは考えても決して主因であるとは考えていません。契機となったのは間違いなく時系列が先の「憲法案件」だと思っています。

先日の桜チャンネルの番組”8月15日とこれからの日本”では富田メモの検証作業を行った秦郁彦氏が出演されていました。この詳細は以下の映像をご覧いただいて各自が判断されるのが良いでしょう。一つだけ筆者の感想を述べれば「高名な現代史家の秦氏といえども,あまり多角的な見方をしないのだなぁ」ですね。
先帝陛下がA級の松岡氏や白鳥氏を良く思われていなかったことは確かなようですが,それが即,「陛下がA級合祀に不快感」という明確な断定に繋がる立証はできていないのが現状だと思います。
秦氏の推論に用いられた”昭和天皇独白録”は5人以上の宮内庁関係者が逐一検証しながら編集したものであるそうです。今回の富田メモがそれと肩を並べるほどの重要な史料であるのなら,少なくともこれに対し同等以上の検証は必要不可欠でしょう。日経がどの程度深い,またどういった手法で検証したのかは分かりませんが,表に出ている検証人を観るにつけ,何となく歴史観の方向性が一致した方々を選んではしませんかと云うことです。例えば,今回このメモに否定的な人を新たに検証人に加えてクロスチェックさせるといったやり方をしないことには筆者としては納得できません。
そうでないと,いつまでも「これは徳川元侍従長の発言である」との疑惑から逃れられませんよ,日経さん。

富田メモを検証した秦の論拠は彼の推測・心証のみ#1
富田メモを検証した秦の論拠は彼の推測・心証のみ#2

ついでに,

富田メモへの疑惑と秦郁彦の怪しさ#1
富田メモへの疑惑と秦郁彦の怪しさ#2


さて,この富田メモにしろ,昨今の靖国批判にしろ,キーになるのは靖国神社の元宮司である松平永芳氏でしょう。
全ては松平氏が1978年(昭和53年)秋にいわゆるA級戦犯を合祀したことが発端になっています。富田メモは直接的ですから言うまでもなく,首相の靖国参拝にしても,見当外れな内政干渉を中・韓が言いだしたのもこれに反応したためです。
陛下の不親拝理由がA級合祀にあると考えている人達からは松平氏は良くは思われていないでしょうね。というより,根っこの理由は彼の「東京裁判史観からの脱却思想」,これに尽きるわけです。松平氏は多分,自分があの時合祀したことで今のような混乱状態が生ずることを十分に承知していたのだと思います。
靖国神社を静謐に参拝できる環境にするのが宮司たるものの最大の務めです。その意味では彼のやり方は少々強引だったのかもしれません。



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北の自壊を阻む韓国


ミサイル乱射以後,北と韓国の南北対話は名目上は途絶えているようですが,それでも北は必死にラブコールを送っているようです。

「南北は信義に基づく対話を」北朝鮮メディア
北朝鮮メディア「韓国は先軍政治を受け入れるべき」

北のいう「反統一保守勢力」とは国内の親米勢力やハンナラ党のことを指しているのでしょうが,もはや死に体とはいえ,未だに北傀儡のお目々パッチリ大統領が青瓦台に居る限り,先軍政治だって受け入れかねない状況のようです。
北は北で,中共まで成り行き上突き放してしまって国際社会ではもはや完全に四面楚歌の状況ですから,頼れるのは我が同胞のみといったところでしょうか。
他所様の民族のことだから別にいいのですが,韓国は統一朝鮮になった暁には一体どちらが主導権を握れるとお思いなのか?,非常に疑問です。

それに乗ってきたのかどうかは分かりませんが,そろそろ喪明けのような感覚で大統領,早速,有事における作戦統制権を早く返せと発言してましたね(自主国防か同盟堅持か 半島有事で韓国曲がり角 作戦統制権、大統領は「米から返還を」)。当のアメリカは2012年のところを2009年への前倒しを示唆しています。良かったじゃないですか,と言うべきか,というかロブゲンさんはこれの意味するところを本当に理解しているのでしょうか。
まぁ彼はアメリカに従属するより北に従属することを誓っているわけですから,言わずもがななのですが・・・

そして北には水害復旧援助を行うことを公式に発表しましたね。コメや復旧機材などを支援するようですが,肝心の北は米よりもセメントが欲しいようです(北「水害復旧のセメントが必要」正式に要請)。通常,こういう時には緊急なんですから,まず食料や身の回りの生活物資だと思うんですが,セメントって何をそんなに急いで作るんですかね,もしかして何かから身を守るための防壁か何かですか? 北に人道の二文字は存在しません,まっ韓国は分かっててやってるんでしょうが。

韓国も本当に朝鮮半島の統一を願うのなら,やることは一つ,金正日を突き放すことしかないです。もうこれ以上,北の現体制の生き残りに手を貸すべきではありません。何とか,かの大統領を任期前に引きずり下ろすことってできないものでしょうか。
筆者はなるべく韓国のことは記事にしていないのですが,最近の動きを観ていて余りに不憫でつい書いてみた次第です。


翻って,我が日本ですが,あの一太氏が頑張ってくれてはいるようです(北朝鮮を名指し、自民チームが制裁法案の要綱案)。
こうした動きに棹さすつもりはないのですが,要綱案を作っても直ぐに実施しなければ意味がありません。最近,ミサイル発射直後の威勢の良さ(大したことはなかったのですが)が段々と先細りしてませんか。
我々が聞きたいのはこの期に及んで「必要に応じて実施する」ではなくて,「即,実施する」なんですよ。そうでないと,日本まで韓国と同等に観られてしまいかねません。



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テロ未遂に,飽きもせずまた靖国訴訟,そして世界に一つだけの花


しかし英国はセキュリティが少し甘いのかな。昨年,ロンドン同時多発テロがあったばかりだというのに,今度はよりによって航空機で爆破テロ計画とは。まぁ一年近く前から計画犯の内偵をしていたというし,今のところは阻止できているので良かったと思います。
9.11の頃になりますが,筆者はちょうどアフガニスタンへの空爆が始まったその時に学会で北京にいたのですが,毎日,ホテルでCNNを必死で見ていたのを思い出しました。あの時はイランやイスラエル,インドの研究者が渡航できずに参加してませんでしたが,今度の容疑者もまた,あちらの出身の方々(イスラム過激派)のようです。ブッシュが不用意に「イスラム・ファシスト」なんて言うもんですから,早速クレームがついてましたね。表現するのなら,「イスラム・ファンダメンタリスト」,「イスラム・ラジカル」,「イスラム・ミリタント」とか言えば,幾分正確になるのかな。
ところで,今回の爆破は液体爆薬を使う予定だったようです。
テロ計画の液状爆発物、少量で爆発するニトログリセリンか

英国で摘発された旅客機爆破テロ計画で使用しようとした爆発物が、少量で爆発するニトログリセリンだったとの見方が出ている。ニトログリセリンはダイナマイトの原料に使われる物質で、少量の電気的な刺激で起爆する。
専門家によると、2―3リットルの液状爆発物で航空機の側面を爆破することが可能。常温では無色透明か微黄色の液体で、ジュースなどと見分けがつきにくい。 AFP通信はニトログリセリンのほか、ニトロエタンやニトロメタンの可能性もあると報じた。いずれも少量で大規模な爆発を起こせるという。ただ、捜査当局が爆発物を押収したという公式情報はまだない。

ニトログリセリンは確かに液状だけど,非常に感度が高いので持ち運びの点で問題があるような・・・,ニトロメタン等もニトグリ程ではないにしてもやはり取扱注意だし,しかも単体で典型的な含窒素爆薬だから最新のセキュリティチェック機器に引っ掛かりやすいはずです(英国で採用しているのかどうかは分かりませんが)。
最初の報道では,なんの変哲もないスポーツドリンクにある種の過酸化物を入れて電気刺激で起爆させるとか書いてあったのですが・・・一体,どんなスポーツドリンクだよ?って凄く興味が湧きました(イスラム過激派というのはそんな研究までやってるのか?)。多分,ある種の燃料(炭化水素,窒素含まず)に過酸化物(窒素含まず)を現場で入れて爆発させるの間違いだと思います(ドリンクボトルは燃料を入れる器として使用)。これだとチェックに引っ掛かりませんしね。
ロンドン同時多発テロの時には固体爆薬(結晶粉末)の過酸化アセトンという物質が使われたようですが,テロリスト連中も色々考えるものですねぇ。こういうことされると,ただでさえ時間のかかるセキュリティチェックが,また一段と長くなって迷惑至極ですね,安全のためにはしょうがないですけど。
まぁ爆薬のことなんか別にどうでも良いのですが,やたらと空港で液体を規制しているのが珍しくてちょっと書いてみた次第です。


次に恒例となった靖国訴訟ですが2年前くらいから,かの有名な中共のエージェント高金素梅まで加わっておりまして,毎度のことながらご苦労様で御座いますとしか言いようがありません。



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ほくそ笑む日経社説(8/9)


今日の日経社説は何かこう,内心にある嬉しさが所々に顕れているように感じました。

{法輪功殉教者の臓器を売るほど信心深い中共様の圧力でもなかなか効果の上がらなかった「A級戦犯合祀問題」,困ってたところに日本国内の商売屋エージェントからの有り難いご注進,よーしっと乗ったらアラ不思議,増えた増えたと分祀論者に参拝反対論者,さすがに神頼みの甲斐があったと喜ぶ中共と商売屋ども}

といったところでしょうか?

まぁ世論をこんな状況にもっていかれた時点で殆ど負けクラスのピンチなんですが,資料の検証によってはサヨナラ逆転満塁ホームランの可能性も無きにしも有らずとはいえ,肝心のものはしっかりと差し押さえられてますからねぇ。疚しきところが無ければサッサと公開しなさいよ,ニッケイさん。
靖国神社のあり方論議を深めるべきだ(8/9)

靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)への内外の批判が高まる中、麻生太郎外相が靖国神社を宗教法人から国が関与する特殊法人に改組する提案を公表した。政治家としてA級戦犯分祀を視野に靖国問題を根本から問い直そうとする姿勢は評価できるが、麻生提案には本当に宗教色を排除できるのかなど疑問点が少なくない。靖国神社のあり方についてさらに議論を深めていくべきである。

 麻生外相の提案はかつての靖国神社国家護持法案と基本的には似た内容である。靖国神社が自主的に宗教法人格を返上することを前提に、新たな設置法によって国が関与する特殊法人に改組し、天皇や首相、外国元首などが訪れやすい施設にする狙いが込められている。

 この提案の問題点は国が関与する施設になった場合、明確に宗教色を排除できるかどうかである。形式だけ宗教法人をはずしても実態が国立神社であっては、憲法が定めた政教分離原則に違反することになる。かつての靖国国家護持法案が廃案になったのも、この点を解決できなかったからであり、麻生提案ににわかに飛びつくことができない理由もそこにある。

 しかし、靖国問題がここまでこじれてしまった以上、次期首相の座を争う候補者がさまざまな打開案を国民に提示して議論するのは政治家の当然の責任であり、自民党総裁選で議論を深めるべきテーマである。小泉純一郎首相のように「心の問題だ」「個人の自由だ」と開き直っているだけでは政治家としてあまりにも芸がないと言うほかない。

 安倍晋三官房長官は仮に首相になっても靖国神社に参拝するかしないか、いつ行くのかなどについて一切言及しない態度を表明している。安倍氏は靖国問題では小泉首相よりはるかに強い信念を持っているが、実際の行動は靖国参拝を公言する小泉首相より柔軟に対応しようとする姿勢がうかがえる。 

谷垣禎一財務相は首相になったら靖国参拝を控えると明言した。総裁選出馬の可能性を探っている額賀福志郎防衛庁長官も靖国参拝には慎重姿勢を示している。後継首相候補の有力閣僚がこぞって小泉首相の靖国参拝方針とは異なる対応を示している点に注目したい。最近の各種世論調査でも首相の靖国参拝に反対する声は5割を大きく超えている。

 こうした中で、退任間際の小泉首相が8月15日に靖国神社を参拝するかどうかに関心が集まっている。首相は「立つ鳥跡を濁さず」の言葉を肝に銘じてもらいたい。

靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)への内外の批判が高まる中、とは見事なマッチポンプぶりですが,また変な時にこれまたおかしな麻生氏とは思えない論文が出ちゃったもんですから,嬉しくてしょうがない日経さんは本音まで出しちゃったようです。

宗教色の排除」,これですね。

靖国神社を靖国たらしめているのは,まさに「神道に則った祭式」なんだと思います。そして,神道最高の祭祀を司るのが天皇陛下であることも忘れてはなりません。
つまり,日経いや中共の本当の狙いは「A級戦犯の分祀」なんかではなく,ましてや「靖国そのもの」でもなく,何だかんだと云っても未だに日本の国体であり続ける「神道=天皇」の廃絶にあると筆者は考えます。一応,中共とは関係無しに分祀,ブンシと騒いでいる革新サヨク達の究極的目標も詰まるところ,これにあるでしょう。
中共が唯一,信仰の対象にしているのは「共産主義に名を借りた独裁体制」そのものでしょう。これは唯物論的思想に根ざしたものですから,万物そのものを神とする神道的思想と何処まで行ったって交わるはずもありません。同時に,覇権主義である中共がいずれアジアの盟主になるためには,神道に裏打ちされた日本が邪魔で邪魔で仕方がない。そこで思想破壊を目論みつつ,武力に依らない侵略戦争を仕掛けているのが今の中共なんだと思います。

その攻撃目標がたまたま国に殉じた英霊の集う日本の国体中心「靖国神社」だっただけのことであって,他の瑣末なことなど中共はどうでもよいと思っていることでしょう。元々,中共は靖国神社なんかにさほど興味はなかったことは過去の行動から観ても明らかなのですが,アサヒの加藤工作員をはじめとした忠実なる僕たちが過去に入れ知恵したお蔭で重大なる戦略に気付かせてしまった訳です。
商売新聞社のたかが社説一つから,今日はちょっと飛ばしすぎですかね。
反省をしつつ,日経は安倍氏を「小泉首相より柔軟に対応しようとする姿勢がうかがえる。」と評価してますが,我らが中共様の意向を配慮したご褒美のつもりでしょうか。今の安倍氏の態度は麻生氏よりも幾分マシだと思っているんですが・・・

最後に明るい話題を一つ。
15日の靖国参拝、中川農相が示唆

 中川農相は8日の閣議後の記者会見で、終戦記念日の15日の靖国参拝について、「8月15日に靖国神社に例年行っている。決めていないが、何もなければ例年通りになると思う」と述べ、今年も参拝する考えを示唆した。
(後 略)

中川さんは,BSE問題でアメリカには迎合的姿勢をみせたものの,特アに対しては現役閣僚であるにも拘わらず,常に正論を述べてくれます。また,拉致問題への取り組みでも,目立たないところではありますが家族会をよくサポートし,信頼も厚いようです。
彼はちょっとぶっきらぼうで余り話しのお上手な方のようではありませんし,なによりその思想が左巻きのマスコミから毛嫌いされているので表舞台への登場回数が少ないように思います。筆者は彼も十分に「総理」の資格がある政治家と思っていますが,所属派閥(伊吹派)のせいなのか,いまいち注目されないのは何故でしょうか。
因みに彼の国家観の一端は以下の論文にもよく顕れています。

李登輝氏へのビザ拒否は外務省による「逆拉致」だ



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靖国神社に関する麻生私案について


先日より色々と誤解釈を受けたとされる麻生外相による靖国私案「靖国に弥栄(いやさか)あれ」が正式にHPに発表されました。
これに関する詳細は”てっく”さん辺りが正確な分析をしていただけることでしょうから,筆者は一点についてのみ感想を述べてみたいと思います。
結局のところ,麻生さんもやはり良くも悪くもリアルな政治家だなという印象です。どういうことかと云うと,決して「政教分離原則」の解釈にイチャモンつけないんですよね。そしてそれから逃げようとする。麻生さんなら,その辺りのことに突っ込んで欲しかったなぁと。

現宮司の南部氏が「靖国はいずれ国にお返しするもの」と言われているそうですが,これが何を意味するのか,よく理解しなければならないと思います。靖国神社は戦後,宗教法人に謂わば”いやいや”なったのですよね。そうでなかったら原形は存続できなかった。確かに,戦後61年の間に様々なものの価値観は変わりましたが,靖国本来の精神は変わるはずもありません。であるならば,”国へ返すという行為”は戦前と変わらぬ靖国神社の精神が担保されてなければならないと思います。
南部宮司が単純に現状の法解釈における「国家」にお返しするという認識であるのなら,麻生私案や中川秀直案のどちらでも実現する可能性はあるでしょう。しかし,筆者は南部宮司がそのような意味合いで発言したとは考えてません。
南部宮司の2代前の松平宮司は何度も引用して恐縮ですが,”誰が御霊(みたま)を汚したのか”の中で次の宮司への申し送りとして以下のことを固持するようにと仰いました。
靖國神社というのは決して平穏な神社ではありません。政治的に非常に圧力のかかる神社です。それは左からの圧力だけではなく、そうでないところからもかかってくる。一見〃愛国〃〃憂国〃を装った形でもかかってくる。だから、ともかく権力に迎合したらいけない、権力に屈伏したら、ご創建以来の純粋性が目茶苦茶になってしまう。権力の圧力を蹴とばして、切りまくる勇気をもたないといけない、ということを、次の宮司への一番の申し送りにいたしました。

「富田メモ」騒動に起因して,ある方向では松平元宮司と先帝陛下との間に合祀に関する齟齬があったのでは?とする説があるようですが,上記を読む限り,少なくとも筆者は陛下の御心に背いたような考えを松平氏がもって行動したようには思えませんでした。
それで,”ご創建以来の純粋性”とは何を指すかと云うことになりますが,これは同文の上の方に答えがあります。
もう一つ、宮司になった以上は、命がけで神社を御創建の趣旨に違わず、また本来の姿で守ろうと決意したのです。
断じて譲れないことが三点あります。
まず、日本の伝統の神道による祭式で御霊をお慰めする。これが一つです。
第二に、神社のたたずまいを絶対に変えない。われわれは「靖國で会おう」「靖國の桜の下で再会しよう」と誓い合って戦地に赴いたのです。そのときのお社の姿、現在の姿ですが、これを変えるわけにはいかない。たとえ何百億円寄進するから日光束照宮のような壮麗華美な社殿にしてくれといわれても、絶対に肯けない。
このたび、御本殿も全解体修理しましたが、私が固く言い渡しましたのは、これは「改修」ではない、「修築」なんだと。板の一枚、柱の一本にいたるまで砂擦(すなず)りをして綺麗にしてもらっては困る。布で洗うだけにしてほしいと。御創建以来、百数十年経っていますので、雨漏りで腐ったようなところが多少はある。そこだけ新しい部材を補充し、大部分は御創建当時の材料でガタの生じた所を締めつけて再建したわけです。御本殿と回廊と拝殿は神社の重要部分、中心部分です。この姿はどうあっても変えない、それが第二の決心でした。
第三に、社名を変えない。当り前だと思われるかもしれませんが、「靖國廟」にしろという意見も以前からあったんですね。しかし初めは招魂社、明治十二年に明治天皇様の思召によって「別格官幣社 靖國神社」となった。この社名はどんなことがあっても変えられない。そういう方針で臨んだわけでございますが、就任早々、「国家護待」反対を唱えたのと、いわゆるA級戦犯を合祀したので、大変な攻撃を受けることになりました。


この三つのうち,第一と第三は重要でしょう。とくに第一の「日本の伝統の神道による祭式で御霊をお慰めする。」は絶対に外せないでしょうね。
これらのことは松平→湯澤前宮司と申し送りされてきているはずなので,当然,現宮司である南部宮司はこれを尊重されることでしょう。この仮定が成り立つとすれば,基本的には”非宗教法人化案”は靖国本来の意にそぐわないことになります。
麻生私案も基本的には”非宗教法人化案”になろうかと思いますのでアウトです。麻生氏は宗教法人としての靖国を自主解散させた後,どのようにして神道形式による祭式を行わせるようにするのでしょうか。どうも移行過程において「設置法」を作って特殊法人化させ,その「設置法」によって「宗教行為」を「伝統行為」と見なして逃げ切るつもりのようです。
神道は日本伝統の慣習でもあると言い換えはできますが,やはり宗教行為という枠から解放されるわけでもないように思います。国立の非宗教追悼(慰霊)施設案などは論外なのですが,筆者はそもそも亡くなった方々への追悼・慰霊行為というのは宗教行為以外の何者でもないと思っていますので,靖国の全ての祭式を伝統行為に振り替えるには可成り抵抗があります。要するに,これは「政教分離原則」の限外解釈でしかないと考えます。
また,それに靖国側が積極的に応ずることは難しいのではないでしょうか。第一,説得すると云っても,この行為自体が大きな政治介入なってしまう恐れもあるわけで,そのように見せないためにはスムーズで自然な流れを作ることが優先されるべきです。そのためには靖国側の大原則を第一義とするのが最も確かな方法でしょう。

やはり,ここは正攻法でいって欲しい。靖国神社としての望みが国家護持に行き着くとすれば,この「政教分離原則」自体の解釈を根本から改めることだと思います。できることなら神道を国教に定めて欲しいところですが,それができないとしても,靖国における祭式一式を「政教分離原則」に従わなくとも良いとする国家唯一の特例的措置を成立させていただきたいと考えます。この互が外れさいすれば,天皇陛下のご親拝が公的だの私的だのといった下らない議論からも解放されます。
今の風潮はできもしない分祀論などで盛り上がるレベルですから麻生私案にしろ,上記にしろ,達成までの困難さにおいては同じことでしょう。とすれば,靖国の本質に依拠した真摯な議論と措置を行うべきだと思います。中途半端な法解釈は余計に後に遺恨を残し,また(中・韓のような)外野からの干渉も新たに作り出してしまう可能性だってあります。それゆえの正攻法なのです。
今はこうした素地を作るためにも,国家の最高責任者は中・韓の批判など何処吹く風で素通りし,できもしない分祀論などにも耳を貸さず,堂々と靖国に慰霊へと向かうだけ良いのではないでしょうか。

昨年,麻生氏は外相就任時に以下のことを言ってます。

普通にお参りします。韓国や中国にいくら言われても、泰然自若としていればいい。彼らが『これ以上、この問題を言い立ててもしょうがない』と悟って、自然に丸く収まるのが、一番理想的な形でしょう


麻生さんはこの気持ちを忘れないでいただきたいと思います。泰然自若として靖国への道を造る,筆者はこれが何よりの近道だと思いますよ。



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「戦争終結のため」なんて嘘だろう


原爆投下「戦争終結のため必要」…エノラ・ゲイ元機長
広島に原爆を投下した米軍のB29爆撃機「エノラ・ゲイ」のポール・ティベッツ元機長(91)が6日、米ラスベガスで読売新聞のインタビューに応じ、「広島、長崎への原爆投下は戦争終結のために必要だった」と、その正当性を主張した。
一方で、「私が戦ったのは日本の一般市民ではなくサムライ(旧日本軍)」と表現するなど、現場の当事者としての複雑な思いものぞかせた。
ティベッツ元機長は母親の名エノラ・ゲイを爆撃機に付けたことでも知られる。戦後60年の昨年、乗組員2人と共同で「当時原爆投下は必要であり、我々は後悔していない」との声明を発表したが、日本のメディアの取材には一切応じていなかった。
元機長はインタビューで、原爆投下について「今も全く後悔はない。任務を果たし、(戦争継続で)これ以上血が流れるのを止めたかった」と強調。当日の朝は「準備を徹底していたので不安はなく、成功しなければとの思いだけだった」と語り、さく裂の瞬間は「大きな肩の荷が下りたようだった」と振り返った。
さらに、長崎への投下についても「もちろん必要だった」とした上で、「日本が無条件降伏しなければ、我々は第三の原爆を落とす用意があった」と述べた。この「第三の投下計画」は近年、米軍の電信記録などで裏付けられている。
一方で元機長は、「原爆投下の結果、犠牲になったのは市民」との指摘に対しては無言でうなずくだけ。日本のメディアの取材については、「近年は気が進まず拒否してきた」と口ごもった。原爆投下の正当性に関しては、開発に携わった科学者らの間でも戦後は意見が割れたが、元機長は一貫して正当性を主張。「戦争を終結させた」と退役軍人らに英雄視されることも多い。
しかし、そうした言動には批判も少なくない。近年は日本の被爆関係者との交流も断っており、米国の核開発関係者からは「内面では、投下に携わったことが長年の重荷になっているのでは」との指摘もある。

筆者の高校時代の友人で普段は大人しいのだが,おかしなことをする奴にはどんなのにでも平気で喧嘩を売るのがいた。彼が一度,朝高(朝鮮高校)生とタイマンはって入院したことがあった。その彼が退院して開口一番,「アイツ,殴っても殴っても立ち向かってくるんだよな,怖かったよ」と言った。それで,彼は一瞬油断して急所を蹴られて入院する羽目になったわけだ。

朝鮮学校生のワルは当時から集団で仕返しするので恐いとか云われていたんですが,単独でも決して怯まず,諦めのない喧嘩をする奴がいるんだなぁと思ったもんです。この場合,やっつけている方の人間は相手がいつまでも倒れないので恐怖を感ずるようになるのは自然な流れだと思います。このままではやられると思ったら,次にくるのはトドメを刺すか,逃げるかのどちらかでしょう。彼はその時点で逆にやられてしまったわけですが,これが国同士の戦いだったら,ましてや今まで下等なイエロー・モンキーだと思っていた相手が自己犠牲を厭わない絶対に諦めない勇敢な民族だったら・・・優勢側はどう思うでしょうね。
諦めて停戦するなんて絶対に有り得ない,プライドが許さない,だとしたら表向きはどうであれ,優勢なうちにトドメを刺そうとするのが本音でしょう。このような民族を放っておいたら自分達の根幹が崩されかねない,根絶やしにしてしまえと・・・きっと彼ら(アメリカ)はそう思ったに違いないでしょう。
表向きは「戦争終結のため」,しかし実際は単にトドメを刺したかった。さらに云えば,根絶やしの戦略だったと観るのが正しいと思います。戦力ではもう圧倒しているのに感ずるのは逆に恐怖だった。ゆえにアメリカはあんな狂気に走ったのだと思います。

今のように核兵器に戦術,戦域,戦略なんてカテゴリーなど当然無い時代ですから,そこに冷静な思惑など無かったでしょう。謂わばリンチ,復讐です。
それで,やっと日本を無条件で武装解除させた。これで日本を意のままにできると思った・・・手始めに奴らの崇拝する天皇とやらを辱めてやれと。どうせ,他の国の元首がそうであるように天皇が「命乞い」をしてくると思った彼らは日本を未だ甘く観ていたのだと思います。ところが,皆さんご存じのように陛下はそんなこと為さらなかった。この天皇にしてこの国民性があったのかと思ったでしょうね,アメリカは。
それがあの単なる復讐劇でしかない「極東国際軍事(東京)裁判」をはじめとした「見せしめ裁判」に繋がったのでしょう。
アメリカをはじめとした連合国側は,本音ではこんな民族など滅ぼしたいと,きっと思ったに違いありません。でもそれができなかった。

日本を民族消滅の危機から救い,我々がこうして平和を享受して好き勝手なことを云える世の中にしてくれたのは,間違いなく先帝陛下と東京裁判,その他の裁判という集団リンチで犠牲になった方々,そして靖国に眠る英霊の方々です。
そもそも戦争などしなければ良かったのだ,避け得たものだ,確かに今となって考えればそういえる論も認められるものです。ですが,歴史の事実は覆せませんし,また歴史の連続性の中での後処理として,先人は決して間違ったことはしなかったと云えることも確かでしょう。立派に責任は取ったのですよ。
だから,筆者はその感謝の念をもって靖国にお参りさせていただいているつもりです。軍国主義を想起させる?,バカ言っちゃいけませんよ。



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