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アーカイブ: 2007/11/14

月刊「Will」11月号の茂木論文に絡む妙な論争


すいません、またも南京事件関連の話題です。
三日ほど前に自民党の戸井田議員のブログ(丸坊主日記)に「南京問題の史料を渡部昇一先生が評価」と云うエントリーが上がりました。
すると、そこに関連話題ではあるんでしょうけど、ある人が「Will」11月号に掲載された茂木弘道氏の論文(『南京大虐殺』は中国の謀略デマ宣伝)を中傷するかのようなコメントを書き込んでいました。

私はこの記事を既に読んでおりましたので、まるで誤読に誘うかのようなコメントに対し、以下のようにレスしました。

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貴方が保守派を装った虐殺肯定派でないのなら、以下の投稿をよく読まれた方が良いですよ。
因みに私もこのnmwgip氏と同じ意見です。

Re: WiLL11月号の茂木論文(nmwgip氏のご意見)

>「原資料にあたることをせずに、この本の引用部だけを見ると『顧維欽南京二万人虐殺非難』演説と解釈するのも無理からぬことである」と断定しているのです。

都合良く切り取って文脈をねじ曲げちゃ駄目ですよ。
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東中野氏や茂木氏の論考に関しては、虐殺否定派の間でも色々な確執や論争があることはよく承知しておりますし、私も今回の茂木氏の論文には戸井田議員(及び水間政憲氏)に誤解を抱かせるような箇所があるなとは思ってましたので、ちょっと首を突っ込んでみた次第です。

しかしながら、上の書き込みや後に続く茂木氏への中傷にも似た妙に必死な書き込み、さらには飛び火したYahoo掲示板(南京大虐殺・従軍慰安婦強制連行の嘘)での書き込みを見るにつけ、どうもこの論文を茂木氏批判(果てには東中野氏批判)に転嫁したい意図が少なからず存在するように思えました。

この論文の大意に関して、私も上で紹介しましたnmwgip氏のご論考と同じ考えです。
実際、戸井田議員らの”外務省から新たな一次資料発見”のニュースがあったとき、すぐさま虐殺肯定派?(まぁ否定派じゃない人々と云った方が良いかな)から、「そんなものは既に「ドイツ外交官の見た南京事件」に載っているのに何が大発見だ!?」とか、「否定派は、当時には中国に虐殺の認識がなかったとか云うが、当初からそれがあったじゃないか!?」と云った意見が出ているのを、2ちゃんねる辺りで私は目撃しています。

ですから、そういう意味で否定派から今回のような指摘があることは良いことだと考えてました。ただ、その主張の中に、戸井田議員らのご努力へのリスペクトが足りない引用の仕方があったことは残念には思ってます。

この諍いを観ていると、nmwgip氏が直近の書き込みで仰ったように、

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そして両者に共通する結論は、顧維鈞が何を言おうと、国際社会は「南京(大)虐殺」を事実と認めなかった、というものだ。この共通結論こそが重要なのであって、何を無益な角の突き合いをしているのか、と私は考えているよ。
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と私も決したい気持ちです。
こんなことやってるから、虐殺肯定派から訝しがられ、またそれを踏み台に叩かれるんですよ。
まぁ、これには「東中野修道教授 盗作問題について」に絡む確執が当該サイト(松尾一郎氏)と東中野・茂木氏両者の間に有るように見受けられます。また、当該サイトには「『WiLL』07年11月号の茂木弘道論文を検証する」もあります。おそらく批判者はこれを読んでnmwgip氏を叩いているのでしょう。確かに茂木氏の間違いもあるようです。
しかし、私の結論は変わりません、何やってるんだとね。
レベルの低い否定派は屁理屈の得意な肯定派から論破され、結果、否定派のクオリティを下げることも事実ですが、否定派同士の足の引っ張り合いはさらに否定派の志気を削ぎます。言っておきますが、私は別に茂木氏を擁護する立場でこれを書いているわけではありませんよ。ただ、nmwgip氏に関しては、本意を理解されずに、まるで盲目的な茂木・東中野氏の信奉者のように扱われていることを気の毒に思ってはおります。

否定派の有名言論人の方々は、このことも考慮しないと世間的に観て明らかに劣勢の不名誉は覆せないのではと考えます。
折しも、映画「南京の真実」が公開直前なんですから。



因みに、以下にnmwgip氏による非常に有用なサイトがあります。

今尚進行するWar Guilt Information Program(戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画)に対抗する為の資料収集を目的とするサイト

WGIPに関する論考サイトですが、いわゆる「南京大虐殺」についても鋭い分析をされておられます。とくに否定派にとっては理論武装に好適なサイトです(私も幕府山事件については少し見解を虐殺否定系に改めるようになりました)。


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冷静なる査読者


ほぼ一ヶ月ぶりの更新となります。
先月の終わりから今月初めまで国際会議等で六度目の中国に行ってきました。
今回は北京、西安を周りましたが、いつもと違って北京では初めて青空というものを見ましたし、空港ではぼったくり白タクの兄ちゃんも消え、精神衛生的にも身体的にも、わりと平静に過ごすことが出来ました。

最初、空港に着いた時はいつもの異常な曇天で、霧にむせぶ夜ならいいんですけど、ここは毒霧の都 北京と云うことで覚悟していたところ、強風のせいか、翌る日は今までの北京では見たこともない快晴の青空に吃驚した次第です(あそこは周辺の石炭燃焼が災いして、重金属や硫黄酸化物の濃度が他所に比べて可成り高いと云うデータがあります)。季節のせいでしょうか、夏だとこうはいかないでしょうから、北京五輪で活躍されるアスリート達の体調面が心配ですね。

西安では兵馬俑も行きましたが、それより周辺の異常な開発ぶりに驚きましたよ。五輪を見越してのものでしょうけど、そんなに客 コネーヨ!なんて思ったり、兵馬俑建設に関わった労夫達を生き埋めにして秘密を守ったとか云う非道な始皇帝に中共の原点を見たりとかしました。あんまり言うと、バカウヨは根拠のないデマを飛ばすとか言われますから、この辺りで止めておきましょう(笑)。


さて、映画「南京の真実」についてインデックスページでもお知らせしてありますように、来月14日に東京・九段会館にて三部作の第一部が公開されるようです(私も今のところ行く予定です)。変な連中から有ること無いこと言われてきた、この映画ですけど、公開の運びになったことは本当に良かったと思います。まぁ、しかし公開されてからが、また大変なんでしょうねぇ、やれデマだとか、史実に反するとか、彼らの重箱突きはいつものことですからね。

筋道を弁えた反論なら真摯に対応することは吝かではありませんし、チャンネル桜もきちんと反駁すべしと思います。
しかし、どうも私は彼らの根底に眠る”怨”を感ずるんですね。どうしてそこまで、旧日本軍を悪者にしたがるのか皆目理解できないんですよ。
史実というものは過去に起こった或る事実に対する客観的判定でしょう。しかし、それが戦後、或る意図(主観)を持って一方向だけに進んでしまったように思うわけです。その意図がWGIPなのか、自国民の戦争行為への(または敗戦したことへの)贖罪意識なのかは断定できませんが、少なくとも戦勝国である米国は後者を利用したことだけは確かなことだと思っています。

それはきっと政治、マスコミ、社会科学までもを包括した強大な潜在力を持ってしまったんでしょうね。既に完全な社会基盤になってしまったと言っていいでしょう。
ゆえに、その方向性を変える動きに対して異常に敏感になり、当事者を歴史修正主義者と罵るようになるわけです。修正主義者を「Revisionist」と呼ぶわけですけど、それは「Revision (修正)」本来の好意的意味に使われることはありません。私は自然科学系の論文を書きますが、査読者(レフェリー)に指摘されたことについて当然の如く、「We revised this manuscript according to your opinion.」と書いて修正した原稿を送ります。そうしないとパスしないというのも勿論あります。自然科学は思想性とは関わりのない冷徹な”再現性”の世界です。客観性を欠いた実験結果や結論は大抵の場合、見透かされます。だから修正をするんですね。

社会科学分野でも当然、サイエンスですから客観性を重要視することは分かっています。しかしながら、とくに歴史学では本当に客観性に立脚した判断を常に行っているのかという疑問を、私はもっています。これは歴史学者に対して非常に失礼なことかもしれないけれど、本当に上述した強大な潜在力に呑み込まれてないか、本当に一方的な情報のみに依拠してないか、どう判断しているんだろうか?疑問なんです。

”歴史学が何たるかを知らない馬鹿が何をほざくか!”と言われるのは別に構わないんですけどね、でも本当に貴方たちは我々とは違う方向性(主観)でもって判断などしていないと誓えるんですか?と問いたいところです。
こういう場合、どちらにも偏らない冷徹な判定の出来る「査読者」っているんでしょうか。
どうも、この手の議論を観ていると、冷静なる査読者などいないのではと、思ってしまうのは私だけではないでしょう。

だからこそ、真摯に、冷静に映画「南京の真実」が描く歴史観や史実判定を見て欲しいと思うわけです。


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