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アーカイブ: 2006/12/13

中共の民間組織と歴史認識


69年前の今日、12月13日は支那事変において南京が陥落した日です。
「南京民間抗日戦争史料陳列館」なる展示館がこの日に合わせてオープンするとの記事がありました。

「南京民間抗日戦争史料陳列館」がまもなく開館
・  民間人による「抗日戦争史料陳列館」が開館 南京

以前にも述べたように、筆者は日本軍が行ったとされる南京事件(虐殺)についての素地がないので詳細を語ることも出来ませんし、ある一定の見解を示すこともできません。
ただ、南京事件に関するネット上の議論は方々で見聞きしておりますので、概略として何処が問題点なのかくらいは把握しております。
少なくとも、中共側から発信されるこの事件の詳細に相当な誇張・歪曲・捏造があることは確かなことだと思っております。

ですから、この館に展示されている史料にどの程度の史学的信用性があるのかは当然のこと判断できません。しかし、一つの事実だけははっきり言えることがあります。
ご存じのように中国は中共政府による一党独裁国家です。そのような国家の中にいわゆる民主国家における民間団体(組織)など公的に存在できる道理がありません。これは法輪功への度重なる弾圧を観ても明らかですし、ネット上で反政府用語が禁則されていることからも間接的に分かります。
存在できるとすれば、それは中共政府の意向に沿って統制された民間組織です。
よって、ここに紹介されている「中国民主建国会」なる団体は明白な中共政府公認組織だと云えます。展示内容については?・・・つまりはそういうことです。

別に中共が国内だけで自らを美化した歴史を教えようと広めようと勝手ですが、問題は中共政府がそれを国外に向けて、過度なプロパガンダにしてしまう性質をもった組織であることです。最近、憂国・保守系のブログで盛んにテッド・レオンシス氏が製作している南京映画を危険視するのも、このプロパガンダが歴史を過度に誇張・歪曲している可能性(ブラックプロパガンダ)を指摘するものです。

何せ、以下のことをヌケヌケと宣うお国のことです、ブラックプロパガンダを心配するのは至極当然ことです。日本の国益に関わることですからね。

米国は自国の人権問題を反省すべき(抜粋)

中国は人権保護の面で世界が注目する成果を上げており、中国人民は法に基づいて人権と基本的自由を十分に享有している。これは誰の目にも明白な事実だ。


もう一つ、これはいつも拝読している「反日ワクチン」様のコメント欄で紹介していただいたブログとHPなのですが、そこでは支那事変の体験者がその当時の詳細を述懐しておられます。

茅ヶ崎市傷痍軍人会 ホームページ
大正生まれのおじいちゃんの蛍雪日記(盧溝橋事件の述懐)

この方は傷痍軍人で盧溝橋事件のとき、その場におられた真に当事者中の当事者です。ただ今年の9月以降の更新が無いようなので、ご健康かどうか気になるところです。
盧溝橋事件については詳しく述べませんが、上のリンク先を拝読すると通説にあるような日本軍発砲説を否定するもので、中共謀略説を強く補強している内容です。

そして、この方は陥落後の南京にも入城しておられます。

おやじの独り言」 と云うブログをやっておられるモアイ様のエントリー

おじいちゃんに聞いた話:南京事件
おじいちゃんに聞いた話:南京事件(2)
おじいちゃんに聞いた話:南京事件(3)

これはモアイ様がこの方から直接伺った話をエントリーにされています。
詳しくは読んでいただけば分かりますが、当事者・体験者の語る歴史は非常に素っ気なく、かつ直截的です。そこにリアリティを感じます。
生身の人間が、強く否定も肯定もしないで素直にありのままを語っておられるように感じました。

入城して占領したあと、なんで残った人を殺さねばならんのだ?軍の残党が見つかった場合は別だがね

一番印象に残った言葉です。そう、虐殺と云う非合理な殺人の意図とは何だろう?
筆者が、南京事件の議論を観ていて何時も思うプリミティブな疑問を当事者も疑問に思ったのは何を意味するのか?
重箱の隅を突くのもいいがもっと全体を俯瞰しないと見えてこないものがあるように思います。戦場は疑心暗鬼の塊ですけど、かといって、全てをそういった非合理的な戦時性暴力だけで片付けて良いのかどうか疑問です。

歴史事実は事実として孤高に存在するものですが、それを人間が解釈する段階でどの様な処理が為されるかによって大きく歴史認識は変わります。
このような歴史の当事者の語る言葉を見聞きすることは、それが歴史事実に近いと思われるだけに貴重なのです。

これらを紹介していただきました「おばりん」様にも感謝申し上げます。



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台湾独立派への懸念


台湾の高雄・台北両市長選は従来通り、高雄を民進党、台北を国民党が取りましたが、今回は民進党の金権腐敗スキャンダルのせいで勝った高雄でも非常に接戦だったようです。

この結果から再来年の総統選挙は、独立派の民進党にとって相当な苦戦を強いられることが予想されます。
以前のエントリー(台湾の憂鬱と中共の戦略,中共の日本への対応にも言及してみる)で、台湾の独立派と云えども安全保障の問題を勘案して、今の不確定な現状を変えたくない方々が多くいる事実を述べました。
それを傍証するアンケート結果の一部が、沖縄タイムスの大弦小弦と云うコラムに載っておりましたので以下に引用します。

大弦小弦 (2006年12月12日 朝刊 1面)

隣の台湾で、総統選の前哨戦となる二大直轄市・台北と高雄の両市長選が行われ、台北は最大野党の国民党、高雄は与党・民進党の候補が、それぞれ当選した。
選挙は民進党の腐敗スキャンダルの逆風の中で行われた。国民党政権が戦後長く拠点を置いた台北は対中統一志向の同党の影響力が大きいとされ、高雄をはじめとした台湾南部は台湾人意識が強く独立志向の民進党地盤とされてきた。

昨年十二月の統一地方選で大勝した国民党が、この二大都市の市長選を勝ち、再来年の総統選での政権奪還に弾みをつけるかどうかで注目されていた。結果、各々次期指導者を得て、火花を散らすことになった。

台湾の国立政治大学が今年実施した世論調査では、「中国が許すなら、独立すべきだ」と答えた人は62%で、「独立すべきでない」の16・9%を上回った。総統選はそんな意識の下、台湾の政治指導者を決める。

台湾情勢は沖縄や日本と無縁ではない。これまで独立志向を強める台湾に対し、中国は「認めない」と警告。武力行使も辞さないとの構えを崩さないため、軍事衝突するのではという「台湾有事」の指摘が出る。

だが、中国は台湾はじめ日・米との経済交流を年々太くしており、有事の可能性は薄いというのが一般的な見方だ。沖縄と指呼の間にある台湾は、管制権や防空識別圏、軍事演習に領海、原発を含む環境問題等、話し合いで解決すべき課題が多い。


中国が許すなら、独立すべきだ」と云うのがそれです。
「独立すべきでない」=「一つの中国」かどうかは分かりませんが、取り敢えずの独立派が圧倒的に多いのは結構なことだとは思います。
しかしながら「中国が許すなら」と条件が付いているところに、上で述べたような独立派の憂鬱(中共への怖れ)が見て取れますね。

言い換えれば、現状の中共の態度からは一般通念における独立など認める気配さえありませんので、実に八割(60+16.9)近い国民が真の独立派ではないことになります(条件無しで独立すべしと云う設問は無かったのだろうか?)。

やはり再来年の総統選挙は大変ですね。
国民党が勝とうものなら、実質的な統一政策が採られるようになって真正独立派への弾圧が始まる可能性だって有り得ます。その時、独立派はどう行動するのか?、諦めて従う道を選ぶのか、はたまたレジスタンスになって地下に潜るのか、先行きは懸念だらけです。

また、これは台湾の独立派だけでなく、当然、日本の安全保障にとっても重大な懸念事項です。台湾が中共の完全な勢力圏になれば、台湾海峡危機が勃発する可能性も高まりますし、尖閣への侵略開始や下手をすると沖縄にまで魔の手が伸びてくるかもしれません。
どちらにしても、直近の周辺国で唯一と云って良い親日国家を失うことのマイナスは痛すぎます。

親日国家と?、いや国と認定されてないだろ!と云う突っ込みはさておいて、尖閣の領有権主張や未だに沖縄を琉球と呼んでいる(つまり独立を認めてない)ことから、何処が親日だよ、中国と同じじゃないかと言う方がおられます。
しかし、これは国益の問題であって、友好的であることとは位相の異なる問題です。
誰がどう観たって、余程の中共信者でない限りは台湾の方が穏健でしょう。少なくとも相手国を尊重しているし、幾らでも話し合いの余地はあるわけで、一党独裁の人権蹂躙国家と比較すること自体、失礼なことです。

日本政府はこうした台湾の近況をどの様に考え、そして分析しているのか、それとも中共に遠慮して思考停止してるのか?、本当に分かりませんね。
この台湾独立問題も、今後の日本の行方を占う重要な外交案件の一つだと思ってます。しっかり見張っていくつもりです。



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