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アーカイブ: 2006/08/28
中国の「対北シナリオ」 5態について
- 2006.08.28 Monday
- Oversea
中共が今後の対北政策をどの様に進行させるかについて想定されうる5つのシナリオが大紀元に掲載されていました(中国の「対北シナリオ」 5態)。
中共が北のキャスティングボードを握っているのは事実でしょうが,韓国もあの大統領の下,妙な動きをしているのも事実です。
デイリーNK韓国語版によると、国連安保理は北朝鮮によるミサイル発射に対し、対北決議案を採択した。中国が同決議案の表決で賛成に回ったことで、中国の対朝鮮戦略についての議論が加熱している。
「中国の北朝鮮放棄が始まった」と言う分析から、「中国の国連対北決議案賛成は北朝鮮と組んでの出来合いレース」といった極端な解釈もある。中国の選択と、北東アジアや世界に及ぼす影響を、今までに出された 中国の対北朝鮮シナリオ5態を分析して見る。
この想定シナリオを予測したのは韓国の知識人や消息筋ですが,五つあっても,さすがにどれかズバリに成る可能性は低いように思えました。以下,一つずつ抜粋して観てみたいと思います。
1.分断された朝鮮半島の現状維持
中国政府の公式な立場は、「中国は朝鮮半島の平和と安定を望み、平和的な統一を支持する」というものだ。朝鮮半島の平和と安定を望むということは朝鮮半島に戦争のような激変が起きないことを希望するというものだ。これは朝鮮半島の現状況が変化しないことを前提とする。平和的統一は現状維持ではないはずだが。
金ゾングオ漢陽大国際大学院教授は去る28日、「オー・マイニュース」のインタビューで、「中国の本音は非核化された状態での分断された朝鮮半島の現状維持」と述べた。分断された状態だけではなく、非核化された状態でなければならない。
北朝鮮の核武装は、台湾と日本、そして南韓の核武装を促進しかねず、従って中国は 6者会談で積極的な役目を演じる。朝鮮半島に戦争が勃発した場合、中国が死活問題と捉えている2008年北京オリンピックに莫大な支障が生じる。
北朝鮮総人口の 10% に当たる200万人(この中には武装した脱営兵たちも含まれるであろう)が東北 3省に避難しても、中国社会は大きな混乱に陥る。金教授は 、「中国は平和的な朝鮮半島の統一も願っていない」と分析した。
去る 2000年 6月15日、 南北首脳会談後に金大中・前大統領は 、「北朝鮮金正日総書記は、南北統一後も在韓米軍が駐屯することに同意した」と明らかにした。南北統一後、鴨緑江と豆満江を境にして、事実上米国と国境を向い合うようになることは中国としては無惨な出来事だ。
しかし、むしろ南北統一を恐れる必要はないと主張する中国の学者もいる。マディソン中国広東省社会科学院研究員は、2005年 3月に香港の時事週刊誌 「阿洲週刊」に寄稿した文で 、統一された 「大高麗国」が必ずしも中国と友好国にならないとしても、韓国は今まで日本を敵視し対立してきた国家なので、統一韓国は日本を圧するための切り札になると主張した。東北アジアで中国の最大の敵は日本だ。
中共がこれを一番望んでいることは確かでしょうね。そのためには半島が非核化されたままでなければならないというのも当然でしょう。
中共は北に頼むから波風を立てないでくれと思っていることでしょう。北京オリンピックは中共の威信を懸けた国家的大事業ですから,朝鮮半島も台湾も余程の事がない限り,口だけの牽制に終わらせたい思惑がありますが,そこは独裁国家の性でやるときはやります。
ソビエトは1980年のモスクワオリンピックを目前に控えた1979年にアフガニスタンに侵攻しましたね。これで西側諸国はオリンピックをボイコットして,ソ連はやっぱり悪辣な共産独裁国家という再レッテル張りをされ,それが10年後の崩壊にも多分に影響された形となりました。
北が数年前のような口先番長だけの頃ならこのシナリオが一番現実性が高いものと思われますが,独楽の中心が揺れ始め安定性が失われている現在,後は倒れるのが歴史の必然かと思われます。
「東北アジアで中国の最大の敵は日本だ。」だそうですけど・・・どうします?安倍さん
2.北朝鮮政権内部の親中改革派が政権奪取
強い慰留にもかかわらず核開発をしようとする金正日政権に、極度にがっかりした中国が、親中改革派が政権を取るようにした後、北朝鮮の改革・開放を積極的に支援するというシナリオだ。
北朝鮮改革派の代表的な人物で、金正日総書記の妹婿である張成沢氏が、有力な候補に上がる。これは韓国内保守陣営一部で主張するシナリオだ。去る 7月 22日、極右志向のサイト(www.chogabje.com/)に、「ブッシュ米大統領と胡錦涛総書記の妥協策は張成沢氏、 北ミサイル火遊びの主眼は、親中派への牽制かもしれない」という文が掲載されたことが一例だ。
北朝鮮に親中改革・開放派が政権を樹立すれば、核ミサイルを開発するわけがないから、米国も賛成するはずだという論理だ。しかし中国は、北朝鮮に対する影響力があるが、親中改革・開放派政権を立てるほどの力はないというのが一般的な観測だ。 去る 2004年秋、匿名希望の一中国共産党党員はこんな主張も展開した。「もし中国が、北朝鮮内で親中改革派が政権を取るようにしたら、その日で南韓とは仇敵の関係になる」。中国が南韓を要することは日本を牽制するためだ。このシナリオは、実現の可能性が極めて低いだろう。
実質的な中共の北朝鮮同化策。金正日は非常に猜疑心の強い男なので,こんな事が進行してたらとっくに張成沢を処刑してますよ。北は独裁国家の中でも異様にトップダウンの激しい国で,それでもって今まで生きながらえてきたのですから,ほんの少しでも異端の芽が出たら早々に摘み取られてます。全ての判断は金正日の絶対専権事項です。
確かに米国は静観するでしょうが,韓国が反発するのもこれまた必然。ここでもやっぱり,中国の最大の敵は日本ですか?,人気ありますねぇ。
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