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アーカイブ: 2006/07/16
北崩壊を見据えた現実的な拉致被害者の救出課題
- 2006.07.16 Sunday
- Oversea
「国民大行進」に参加してきました。靖国参拝した後に参加したのですが,その時点では猛烈な日差しで,帽子を持参しなかった筆者は「こりゃ,死ぬかも?」と思っていたところ,行進の始まった17時頃にはその前の雨のお蔭で割りと楽に全うすることが出来ました。初参加でしたが良い勉強をさせていただきましたし,何よりも「アクション」することの重要性を知らされました。途中,サムソンの社屋前を通過した際に参加者の一人が「韓国は反日を止めろ!!」と・・・お気持ちは痛いほど分かりますがね,やはり行進の趣旨に反します。仮にも日の丸を掲げて行進しているのですから,単なる右翼団体と観られるのは「拉致被害者救出」の大義が多少とも曲解されてしまいかねません。
スカパーのいちTV局とはいえ,チャンネル桜が協力している以上は他のTV局が取材に来ることはないのかな?と思っておりましたが,産経さんとフジテレビが報道してくれたようです(拉致被害家族ら、救出訴え都心をデモ行進,拉致被害者家族会代表・横田 滋さんら、都内で開かれた集会で問題解決への協力訴える)。これが何万人も参加する大々行進となってくれれば,と思う反面,拉致被害者救出という国家としての当たり前の行為を何故?民間人がこれ程までに求めねばならないのかと云った矛盾も感じた次第です。たった数人の兵士が拉致されただけで軍事攻撃を行うイスラエルを見るにつけ,ことの過激さを抜きにしても国家のあり方というものを痛感させられます。
国連の非難決議がやっとの事で通過したようですが,多くの国民に「中共はテロ支援国家」,「所詮,国連のドライビングフォースは大国のエゴ」を印象づけたことは今回の功だったように思います。そして決議後,たったの45分で北はこれを蹴った(北朝鮮、安保理決議を「全面的に拒否」)わけですから,日米を中心とした有志国の制裁強化が国際的にも容認されたことになると思います(米国連大使が警告・決議違反なら追加的行動)。また,中共の説得に応じなかった北にとっても六者協議は実質破綻しているものと考えて良いでしょうし,今後様々な抵抗を試みてくることは間違いないでしょうね。それにしても,中共が意地でも北を擁護する理由として昨日の集会では,「台湾へのミサイル攻撃の正当性」が失われるからだとの見解が出たことは筆者にとって納得できる理由の一つでした。こんなこと,マスコミに出る識者の間からは一言も言及されてませんし,また言及できない「サンクチュアリ」的な言説でしょうね。
北はこれを「物理的抵抗」としていますが,恐いのはミサイル攻撃よりも国内のテロでしょう。そのためには国内の警備強化は不可欠で,総連をはじめとした北シンパを徹底監視するよう政府は対策を講じるべきです。因みに,未だに「脅迫や嫌がらせを受けた」などと云って総連や朝鮮学校寄りの報道ばかりしているマスコミは到底当てになりません。バンケイホウ号入港反対を叫ぶ人達に向けた乗船者からの罵倒を一度だって報道したことありますか?,マスコミは。政府はマスコミのネガティブな報道など気にしないで粛々と総連等への厳正な法執行と監視を行うべきです。
こういった情勢から考えて,北はもう長くは保たないだろうと思います。何だかんだと云いながらも,北はミサイル連射で自爆に追い込まれてきたわけです。昨日の集会におけるパネラーも,保って半年から1年との見解で一致していました。筆者も半年はどうか?と思いますが,間違いなく”終わりの始まり”は加速化していると思います。
そうなると,日本政府としては北が崩壊した後,どうやって拉致被害者を救出するのかといった課題にぶち当たるものと思います。
パネラーの一人の荒木氏(特定失踪者問題調査会代表,拓大教授)は,とにかく”情報”が最重要であり,それを得るための万策を行うべきだと述べられていました。現に今,一体何人の被害者が北の地に居るのかといったことさえ掴めていない状況で,まずどうやってそれを知り,そしてその方々が何処にどういう状況で囚われているのかと云った情報を知ることは容易なことではありません。さらに,北崩壊後の混乱した状況下でどの様に救出するのかという事柄も加わってくることになりますから益々,複雑になっていきます。しかも,これは時間のかかる課題ですから,政府は今からでも調査に全力を注いでやるべきでしょう。国連決議における中共の横暴に対する罰としてのODAの停止を直ちに行い,そのお金をこの情報を得るための財源にして欲しいくらいです(まぁ別に無駄金は幾らでもありますが・・・)。
そして今後の制裁実施にあたって,北には「少しでも被害者に危害を加えたら絶対に許さない!」とのメッセージを強烈にアピールする必要があります。具体的には,体制崩壊時に被害者が大使館に逃げ込めるよう,北に大使館を持つ全ての国々にお願いをしておくという手もあると荒木氏は仰ってました。さらに体制崩壊時における自衛隊の北での活動において,合法性と正当性を確保する努力も怠ってはなりません。これは一民間組織が行えるような安全なものではないので,イラクでの行動を規定した特措法のようなものを制定する必要があるかもしれません。
いずれにしても,政府には今までお座なりにしてきたツケが回ってきたようです。いつ北情勢が急転しても良いように,非常に複雑な難題が山積みですが国家の責任として絶対にやらねばならないことです。そして,我々にはそれを常に監視して尻を叩いていく義務と責任があります。
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