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アーカイブ: 2006/06/13

続・北朝鮮人権法案を再考する


先程,出張から戻りました.東京だったものですから,学会を少し?サボって靖国参拝し,遊就館にも行ってきました.次は是非とも,昇殿参拝したいですね.

皆様,そしてうさぎさん,コメント有り難う御座いました.個別にレスできなくて申し訳ないです.うさぎさんのご意見を参考にして,ご批判は承知の上で敢えて肯定的な感想を書いてみたのですが現実は厳しいようです.皆さんのご意見は至極真っ当で,真摯に受け止めさせていただきます.反って,うさぎさんを批判の矢面に立たせてしまったようですね.申し訳ありませんでした.

さて,この法案は修正合意案のまま衆院を通過したようです.おそらくこのまま参院も通過してしまうでしょう.六条の脱北者定義は曖昧なままなので,その認定は政府側の裁量に大きく左右されるわけですから,やはり危険と云わざるを得ません.また今後,この条文を盾におかしな団体が暗躍する可能性が十二分にあります.それとエントリーには控えめに書きましたが,本来は7条がこの法案の肝ですから,ここに大きく裁量を付与するような条文は逆に制裁回避への担保が増えただけの感があり,何の意義も見出せないです.
この法案は飽くまで制裁実行のために言い方は悪いが,人権・人道を口実に制裁を与えようとするものでなければなりません.しかし現実はそれが生かされてないのが問題なのです.
脱北者や難民よりもまず第一に拉致被害者を優先するのが政治的判断です.日本は拉致という明確な国に対する敵対行為の被害国なのですから,政治的には北の難民の処遇を勘案する義務は無いと思います.それがあるのは,寧ろ韓国や中国です.彼らはその北朝鮮を援助した戦犯だからです.人道面,つまり道義的責任は生ずるでしょうが,だからといって,過度な支援は避けるべきであり,精々関連する経済支援で中・韓を助ける程度で良いのではないかと思います(日本に所縁のある北の人間には少し違った支援が必要になるでしょうが・・・).筆者がいつも述べさせていただいている「拉致を政治面よりも人道面を強調しすぎると見誤る」というのは以上の理由です.

継続炎上している件のブログでも,結局,曖昧な六条定義を誤魔化したまま過度な人権保護認識を変えようとしてません.それは以下の文言に顕れています.すなわち,六条を最大限に利用して全脱北者の過保護対策を実行しようと政府側に働きかけることは明白です.

そして、明日の参院拉致問題特別委員会において、共産党の反対質疑が行われた後、採決、成立する見込みです。
今朝の党部門会議でも、数名の議員から、同法案に対する多くの「批判メール」が寄せられている事実が発表されましたが、同法案第6条で「脱北者」の定義が「北朝鮮を脱出した者であって、人道的見地から保護および支援が必要であると認められるものをいう」とその認定は政府に委ねられている点を再確認し、政府の裁量(つまり、脱北者受け入れの蛇口の開閉については、あくまで政府が慎重に検討した上で決定する)についての説明が改めてなされ、松原報告を了とすることとなりました。


また,名無しさんよりいただいたコメントにありました自民党の葉梨康弘氏のコラムの方が民主批判というマイナス面を除いても説得力があるように思います.ただし,7条が元々自民案に厳然と存在した以上,同じ穴の狢であることに変わりありませんが・・・

当初,コメント欄に書き込むつもりでしたが,長くなってしまいましたので本日のエントリーとしました.

うさぎさん,結果的に以上の理由で筆者もこの法案に反対せざるを得ません.すでに成立間近なので意味はありませんが.
うさぎさんの仰ることは拉致を人道面として捉えた場合,正しいと思います.しかしながら,これは優先順位の問題であって,本来日本政府としては政治面を表にもってくるべきだと思うわけです.それが為されてない本法案はやはり何かを履き違えているとしか思えません.この法案が施行されたところで,制裁への強い動機付けにはおそらくならないと思います.
この辺りをうさぎさんにはご理解いただきたいと存じます.
今後とも,ご意見をいただけましたら幸いです.



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